松谷秀幸(37=神奈川・96期)が17年西武園以来となる通算3度目のGⅢ優勝を決めた。レースは平原―松谷―伊勢崎―萩原―三谷―坂口―宮本―小倉―湊で周回。赤板(残り2周)を前に上昇した三谷―坂口を宮本―小倉―湊が抑えて先行態勢に入るが、後方になった平原は打鐘で中団まで上昇。三谷の内に切れ込むと宮本ラインの内をすくって先制する。最終ホームでは平原―松谷が完全に出切ってその後ろに宮本、三谷が続く。先行した平原の掛かりが良くバックでまくりを狙った宮本、三谷は不発に終わる。最後にわずかに平原をかわした松谷が先頭でゴールを駆け抜けた。
松谷は「平原君のおかげ。あそこで外は行けないと一瞬で判断して内から行ったのを見てさすがだなと思った。見習うところばかり」と平原の巧みなレース運びを称賛する。「競輪祭で200勝した時も先行してくれた。平原君や後ろを固めてくれた先輩のおかげですね」と笑顔。
椎間板ヘルニアになり1月に手術。復帰戦の豊橋・全日本選抜は駄目だったが、終わってからは師匠(佐々木龍也・引退)のバイク誘導などでしっかり練習して回復。「師匠に結果にこだわってこいと言われていたのでうれしい」。今年の目標は「GⅠの決勝に乗れるように」と話した。
1着松谷の次回斡旋は大垣FⅠ(16~18日)、2着平原は松山記念(12~15日)、3着小倉は小田原FⅠ(10~12日)。
【奈良記念】松谷 通算3度目GⅢV
2020/3/2